2011年4月アーカイブ

今回、バーグハウスの高機能ソックス、トレッキングガイドクルーメンズ を使ってみました。

左右別設計で編み上げられています。赤い部分がテーピングと同等の効果を発揮してくれる編み方をしている部分です。一般に山で足を捻ってしまうのは、外側を伸ばす、つまり、小指側を下にねじってしまうものです。

足裏のクッションもしっかりしており、ずり落ちたりすることもなく安心できるソックスです。これからのシーズン、ローカットブーツやミッドカットの軽快なトレッキングシューズにぴったりなので、重宝しそうです。

写真を見て判るように赤い部分、効果がありそうに見えませんか?

靴下01.JPG

山行後、靴下を脱いでみたところ、こんな感じに跡が残っていました。確かにしっかりサポートしてくれていました。

右足01.JPG

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPでは、キノコ、鉱物、水滴、自然、花、地質、鉱物などを載せています。
 

 

加藤智二(かとうともじ) (2011年4月29日 12:17)

先日、富山県の低山「鍋倉山796m」に行ってきました。この山の先にある「大地山1167m」へは地元の方が積雪期、無積雪期に関わらず登られているようです。

4月26日、残雪木にこの鍋倉山に登っていて気になった点が「ナラ枯れ」です。そう去年、富山でも猛威を振るったあの「カシノナガキクイムシ」です。タムシバとマンサクが咲き、足元にはフリル付けたピンクのイワウチワ、清楚にたたずむカタクリが咲いているのに、新芽を出さない枯れ木が目立つのです。

今年の盛夏、広葉樹林帯がナラで覆われることはありません。さて、太陽光線の争奪戦に勝利する樹木は何になるでしょうか。植生が大きく変わるきっかけとなるのは間違いないでしょう。大きく太いナラやカシが枯れたようですが、もし、幼樹が残っていれば、大きく種類が変わることはないでしょう。今度、山に入ったら、よく観察してみたいと思います。

マンサク 

1542_20110426_nabekura_03.JPG

タムシバ 

1542_20110426_nabekura_01.JPG

イワウチワ 

1542_20110426_nabekura_02.JPG

カタクリ 

カタクリ01.JPG

残雪の斜面と枯れてしまったナラ 

カシナガ被害01.JPG

加藤智二(かとうともじ) (2011年4月28日 14:06)

2011.04

28

Thu

今回はクライミングシューズです。

スリップオンモデルが好評だった「スカルパ インスティンクト」がレースアップで登場しました(*スリップオンは「インスティンクトS」)!!レースアップモデルは使い込むほどに足に馴染んでくるスエード製アッパーを採用し、ホールド感とエッジングが向上したように感じます。マイクロホールドをしっかりと捉えるようなクライミングに適した一足です。フリクションも非常にいいので、前傾壁だけでなく、垂直くらいのテクニカルなフェースでも信頼できるフットワークを可能にしてくれます。

P1020367.JPG

P1020377.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

3月11日には東日本大震災が発生しました。被災された皆様には心よりお見舞いを申し上げるとともに、被災地域の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

地震には慣れている日本人であってもあまりに巨大なパワーの前にどうしようもなく、減災努力と復興への協力などやれることを一つ一つ行うしかありません。

さて、世界に目を向けると地球上のプレートの境界付近では繰り返し大きな地震が発生しています。ユーラシア大陸とインド亜大陸が衝突してできたネパールヒマラヤは地震の多発地帯でもあり、ヒマラヤ山脈は今でも隆起し続けているのです。

ローツェ南壁 

ローツェ南壁.JPG

エベレストのイエローバンドで採取した岩石から生物化石が見つかったなどと古い登山記録の中で書かれていたのを読んだことがあります。
ヒマラヤ登山に行ったら自分も手に入れたいたいという気持ちがありました。日本では国立公園の石一つも持ち出してはいけないので注意してください。エベレスト登山のキャラバンではベースキャンプまでのあるバザールでアンモナイトの化石が売られていました。正確にはどこで取ってきたかもわからない代物でしたが。海の生物化石が8000mの高所で見つかるのではとどきどきしたことを思い出します。

エベレスト イエローバンド(サウスコル手前のローツェフェース上部)

エベレストイエローバンド.jpg

1988年にエベレストに行ったとき、ローツェフェースにやや黄色味かかった脆い岩の部分とサウスコルにあった小さなひとかけら。チョーオユー8201mの8000m付近にあった石灰質の岩石、パキスタンガッシャーブルムⅡ8035m頂上の大理石のようなクリーム色の岩石など、どう考えても海の底でできたものと思われる岩が地球のプレートテクトニクスを証明する物体だと思うと何物にも代え難いものに感じます。

パキスタン ガッシャーブルムⅡ(8035m)頂上手前

G2頂上8035m直前.jpg

インド亜大陸がユーラシア大陸に衝突してできたのがヒマラヤ山脈ですが、インド亜大陸は現在も年に5cm程度動いているという研究があります。このスピードだと1000万年経つと500kmも北上するわけです。もぐり込むインド亜大陸によって、ヒマラヤは高くなっているのですが、激しい風化もあり、どこまで高くなるかは研究者でも諸説ありそうです。

ところで、日本アルプスは高くなっているのでしょうか。過去百年でデータが取れた南アルプスで4mm/年というのを聞いたことがあります。南アルプス塩見岳の稜線の赤色チャートや石灰岩はもともとは南の海でできたものであると明らかだということです。

北岳バットレスのマッチ箱のコルが崩壊したのが1981年、枯れ木のテラスが崩壊したのが2010年、この間29年の間に南アルプスにはどのようなストレスがかかったのでしょうか。変化し続ける地球の営みを感じます。

日本列島が乗っているユーラシアプレートと北米プレートにフィリピン海プレートと太平洋プレートがもぐり込む構造になっていることが地震の多発と多くの火山の原因となっているのは多くの方はご存知だと思います。止めることのできない地球の営みです。被害が大きくならないよう様々なリスクを減らす努力が必要だと痛感しています。

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPでは、キノコ、鉱物、水滴、自然、花、地質、鉱物などを載せています。
 

加藤智二(かとうともじ) (2011年4月20日 14:59)

御在所岳、藤内壁(とうないへき)の中尾根バットレスは巨大な滑り台にも見えます。バットレスというのはもともと建築用語で「胸壁(きょうへき)」とも呼ばれます。山頂や稜線を支えるような形で切り立った岩場をそのように表現します。有名なのは昨年上部が崩落してしまった「北岳バットレス」です。御在所岳の中尾根バットレスには、「カリフォルニアドリーミング」というマルチピッチルートがあり、フリークライミング黎明期から親しまれています。4月は、日陰には残雪や氷が残っていることがあります。今回も小粒な落氷のカラカラという音を聞きながらのクライミングになりました。

P1020243.JPG

P1020270.JPG

 

 

 

 

 

 

 


2011.04

06

Wed

ソメイヨシノが関東地方でも満開になってきました。日本列島は南北に長く、又、国土の多くが山岳地帯であることによって芽吹きと花の季節が長く楽しめます。山に出かける方の中には何度も花を楽しむ人もいいらっしゃるでしょう。

今回は「福寿草」です。春を告げる花の代表で、元日草(がんじつそう)の別名もあります。きんぽうげ科フクジュウソウ属。分布:北海道、東北、関東、中部などの山地に自生する多年草で、早春に新芽を出し、鮮黄色の花をつけるので、縁起の良い花としてお正月に飾られます。多くの園芸種があります。草丈10-30cm。葉は互生し、3-4回羽状複葉で小葉は皮針形。花期は2-4月。茎の頂にやや大型の黄色花を単生します。

福寿草02_1.JPG 福寿草01_1.JPG 

埼玉県日高市 日和田山にて

この時期、福寿草が有名な標高1143mの藤原山は本州中部にお住まいの方にとっておなじみの山です。中腹より上は石灰岩からなり、山頂は平たんな準平原状を呈し、カルスト地形がみられる山です。

さて、この福寿草に含まれるのは、特に心臓に作用する強心配糖体「アドニトキシン」など20以上の毒が含まれています。なぜ、注意を促すかといえば一部の情報源には強心剤と書かれているからです。過去において、根を乾燥させて煎じて飲んで死亡した重大事件がありました。

私たちにとって、福寿草は昔から、縁起の良い植物として生活の中に深く入り込んで警戒心が薄れていますが、「毒草」であると認識しなくてはいけません。身近にある山草や植え込みの植物が毒草である場合があります。うっかり食卓の飾り物で使って中毒になることがないようにしましょう。

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPでは、キノコ、鉱物、水滴、自然、花、地質、鉱物などを載せています。
 

加藤智二(かとうともじ) (2011年4月 6日 13:11)

2011.04

04

Mon

4月になり、桜もほころび始めました。今月から不定期ではありますが、私が使っている装備の紹介をしていきたいと思います。

初回はtrangia (トランギア)アルコールバーナー(TR-B25)とGSI(ジーエスアイ)ピナクルソロイストです。

登山用ストーブは、「ガスカートリッジタイプ」と「液体燃料タイプ」に分けることができます。前者は多くの方が使用されていて、最も普及しているタイプと言えるでしょう。後者は、液体燃料(アルコール)をそのまま燃焼させるタイプ(今回紹介するTR-B25がそれです)と液体燃料(ホワイトガソリンなど)にプレヒートとポンプアップで圧力をかけ、気化させてから点火するタイプ(MSRなど)の二種類に分かれます。

先日、ちょっと風変わりな六甲全山縦走(以下、全縦)に行きました。近年の「全縦」はトレールランニングの影響もあって、軽装で走る人が多いのですが、僕たちはストーブ、行動食、ヒルウォーカーロープなど登山装備もしっかりと持参して、敢えて「歩く」全縦にトライしました。

軽量コンパクトなtrangia (トランギア)アルコールバーナー(TR-B25)とGSIピナクルソロイストはこの登山でも重宝しました。アルコールタンク2/3の燃料で約25分間燃焼し、構造もシンプルなので故障の心配もありません。小型ですが、バーナー本体が暖まると強い火力を発揮します。また本体も熱くなりますので、テントや車の中では使用しないでください!革手袋があると便利です。(*使い方の詳細は取扱い説明書をご覧ください)

P1020144.JPG

P1020154.JPG

 

 

 

 

 

 

 

3月8-12日に国立登山研修所主催の大学生雪山研修会に行ってきました。

1542_201103_yukiyamakennsyu_09.JPG 1542_201103_yukiyamakennsyu_12.JPG 1542_201103_yukiyamakennsyu_04.JPG

大品山と鍬崎山周辺で3月9-11日にかけて、2泊三日の山中研修も行いました。そこで、友人のプリムス・イータパック・ライトを使いましたのでご紹介します。結論から言うと、大変良かった!とメンバー皆が感じました。

1542_201103_yukiyamakennsyu_05.JPG

省エネであることはもちろんですが、雪から水を作るときにかかる時間が短いこと、コッヘルの周りに付く結露が少なくコンロ周辺をぬらすことが少ないのは快適な要素です。 もちろん、セパレート式なので、大きななべも安定しますし、カートリッジのガスも最後まで使いきれます。この最後まで使いきれるという要素は長く山登りをしてきた人にはありがたいものです。

4人が二日(朝夕食2回)を雪からの水作りを含めて、230gのカートリッジ+アルファ(1.5本弱)で済んでしまいました。今まで、予備も含めて冬山であれば、凡その計算で、100g / 一人・一日なら安心でした。今回の日程であれば、100g×4人×2日=800g つまり、230gカートリッジ 4本となります。4人がひとり一本づつザックに入れておくのは、様々なトラブルを考えると重要なポイントです。

今回の消費量はメニューは雪から水を作り、生米を炊いたものの、おかずはレトルト系、フリーズドライ系であまり使わなかったこと。天候が良好で濡れた体や装備を乾かすのに使用しなかったこと、メンバーが年配の経験豊富で段取りが良かったことなどで、300g程しか使いませんでした。

雪山・冬山に出かけるときに私が大切に考えているのは、第一に燃料です。次に食料です。もちろん、それぞれの登山目的の用具が大切であるのはいうまでもありません。しかし、日頃、便利の良い社会に生きているので忘れがちですが、生きていくために必要なのは「エネルギー」です。

私は今回、カートリッジ2本で余ってしまったからといって、予備を持たない登山は絶対にしないと思います。登山では余裕を持つ必要があります。

何をどれだけ持っていくかは、メンバーの力量によって変わるでしょう。コース、天候など多要素を考えて決定されることです。登山計画を途中で中断・下山する選択があれば、当然、装備も変わります。

ビバークの経験や厳しい登山経験を積み重ねた者の装備を鵜呑みにして、山に入ってはいけないと思います。山に入る本人が決めることです。

登山研修所友の会には役立つ情報がたくさんあります。

加藤ガイドのHPでは、キノコ、鉱物、水滴、自然、花、地質、鉱物などを載せています。
 

加藤智二(かとうともじ) (2011年4月 1日 08:54)
検索